〜 ローレンツアトラクタ(解説) 〜



  気象学者ローレンツ(Lorenz)は、対流の解析のためローレンツモデルを提案し、このモデルを  用いて気象現象の不確定性を述べた。   ローレンツモデルは次式で与えられる。     dx/dt=−10x+10y dy/dt=28x−y−xz     dz/dt=−8/3z+xy   適当な初期値を与える(ここではx=0.0,y=4.0,z=28.0)と、この微分方程式に従って3次元空間の  中に軌道が描かれる。この蝶のはねのように見える軌道はローレンツアトラクタとよばれる。   ローレンツアトラクタの特徴として次のようなものがあげられる。

1.わずかな初期値のちがいで結果が大きく異なる(初期値敏感性)

2.軌道は2度と同じ点に戻ることはない(非周期性)

3.秩序がないにもかかわらず、軌道は集合の内部に落ち着く
 
  ⇒ストレンジアトラクタ